しんBlog

初心者ブロガーの奮闘記

認知症の中核症状、BPSDって何?

white cloud sky             

f:id:wakuwakutyan:20200102103206p:plain

        認知症の中核症状について知りたい人

     認知症の中核症状について知りたい。どういった

     障害があるのか具体的に知りたい。あと、認知症

     の方の接し方があったら教えて欲しい。

 

 

そんな悩みにお答えします。

 

本記事の内容

認知症には中核症状とBPSD(行動・心理症状)があります。

認知症の方の接し方がわかります。(具体例3つ)

 

この記事を書いている僕は、介護施設で10年以上の勤続経験があります。今現在も認知症対応型の通所施設に勤務しており、日々認知症の方との関わりやその家族の相談を受けています。経験の中で培ったノウハウの一部を分かりやすくお伝えします。

 

本日の記事は、認知症の症状について、深く掘り下げた記事になります。認知症の知識を深めたい方や介護の現場で働きだした方などにおすすめの記事になります。最後までご覧下さい。

 

 

 

認知症には中核症状とBPSD(行動・心理症状)があります。

assorted-color hot air balloons during daytime

認知症の症状には中核症状とBPSD(行動・心理症状)があります。中核症状は脳の神経細胞が破壊されることによって起こる症状で、認知症の方なら誰でも起こる症状です。一方、BPSD(行動・心理症状)は周囲の人との関わりの中、環境や本人の性格などが起因して発症する症状です。図に表すとこうなります。

f:id:wakuwakutyan:20200106214248p:plain

中核症状

脳の神経細胞が破壊されることによって起こる症状。誰にでも起こる症状であり、対処方法は投薬による進行を抑える治療がメインになります。

 

●記憶障害

記憶には数分~数日の短期記憶と数か月~数十年にわたる長期記憶があります。

認知症の方は短期記憶が失われる傾向にあります。「朝何を食べたか」とか「買い物に来た目的」などの記憶です。食べた記憶が失われ、食べていないと怒りだしてしまったりします。

 

見当識障害

時間や場所、周囲の人との自分の関係を理解して見当をつけることを見当識といいます。この見当識に障害があらわれます。「今何時なのか」「今日は何日か」分からなくなり、人の見当識では家族の顔が分からなくなります。時間が分からないので、夜徘徊してしまう行動などが起こります。

 

●実行機能障害

行程を順序よくこなしていく能力が失われます。料理や電化製品の使用など、順序立てて、行うことが難しくなります。ズボンを頭からかぶってしまう行為などが起こります。

 

●失行 失認 失語

「失行」は道具の使い方などがわからなくなり、適切に使えなくなり、「失認」は目から得た情報を適切に認識できなくなります。「失語」は言葉や文章からの情報を理解することが難しくなります。

 

これらの、症状は脳の神経細胞が破壊される症状であり、認知症の方なら誰でも発症する症状だと理解しましょう。

 

BPSD(行動:心理症状)

●興奮 暴力 暴言 介護の拒否

脳の疲れや、感情をつかさどる前頭葉に萎縮によって引き起こされます。そんな中自分の尊厳が傷つけられたと感じると強く症状がでることがあります。

 

抑うつ 無気力 不安

脳がつかれやすいため、行動を起こすエネルギーが失われて起こります。できないことが増えて自信を失った時に出やすい症状です。

 

●徘徊 行方不明

見当識障害が進むにつて、自分の住んでいる場所が分からなくなり、自分の家に帰ろうと外を出て行ってしまい、道に迷ってしまいます。

 

●異食

目から得た情報が間違って認識してしまう失認が起こり、食べられないものを食べてしまったりします。

 

 

中核症状が起こると本人はどんな気持ちになると思いますか?不安や恐怖、怒り、自信喪失してしまいます。そういった精神状態をベースに人との関わりや環境によって引き起こされるのがBPSD(行動・心理症状)です。BPSDは、ケアや関わり方で改善できることが多い症状です。

 

「認知症かな?っと思ったら最初にやるべきこと」を知りたい方はこちら

 

 

認知症の方との関わり方(具体例3つ)

white and blue cloud formation

 認知症の方の関わり方は、まず気持ちを理解してあげましょう。日々、不安や恐怖を抱えながら過ごしています。そんな思いによりそってあげること。それが、何よりも大切です。具体的な例を3つ上げます。

 

➀「ごはんを食べていない」と怒る

ごはんを食べてないと怒ってる方に「食べましたよ。」と言っても余計に怒るだけです。認知症の頭の中では、食べた記憶が失われていて本気で食べていないと思っているんです。そんな方に「食べましたよ」と言っても逆効果ですよね。その思いによりそいましょう。「食べてないんですね。それではお腹がすきますね。今はおにぎりしかないんですけどいかがですか?」こう言った声かけをしてあげることで、本人は穏やかになり、落ち着いていきます。

 

②「家に帰る」と言って外に出ていく

家に帰ると言って外に出て行ってしまう方に、「ここが家だよ」と言って、無理やりとめても効果はありません。見当識障害により、自宅の場所が分からなくなっているんです。その思いによりそいましょう。「一緒に着いて行っていいですか?」と声をかけ近所を散歩しましょう。しばらくして「寒いので家に戻ってお茶飲みましょう。」と言えば穏やかに自宅へ戻るでしょう。

 

③夜中に起きてきてしまう

夜中に起きてきてしまう方に、「夜だから寝てください。」と言っても効果はありません。見当識障害で、時間が分からなくなっているのかも、また不安で眠れないのかもしれません。その思いによりそいましょう。椅子に座って話を聴くだけでいいです。少し話すと安心して、部屋に戻って眠るでしょう。

 

認知症の症状は、人それぞれ違います。100人が100通りの症状が現れます。その方の性格、過去の経歴、環境などが複雑に絡まって、認知症の症状は発生します。その方の状況を把握した上で対応することが大切になります。

 

認知症の予防について知りたい方はこちら

 

 

本記事のまとめ

認知症には、脳の神経細胞が破壊されることによって発症する中核症状と中核症状が引きがねとなり、精神状態が不安定になり発症するBPSD(行動・心理症状)がある。

・中核症状のアプローチは投薬 BPSDのアプローチはケア

認知症の方との関わりで一番大切なことは共感すること