認知症について知りたい人
最近、母親が物忘れが増えて、ボーーーっとしてる
ことがある。認知症ではないかと疑っている。どう
すればいいか知りたい。
そんな疑問にお答えします。
本記事の内容
・認知症かな?と思ったら最初にすべきこと
この記事を書いている僕は、介護施設で10年以上の勤続経験があります。今現在も認知症対応型の通所施設に勤務しており、日々認知症の方との関わりやその家族の相談を受けています。経験の中で培ったノウハウの一部を分かりやすくお伝えします。
というわけで、認知症について詳しく知りたい方は最後までぜひご覧ください!
認知症には3大認知症があります。
3大認知症はアルツハイマー型認知症 レビー小体型認知症 血管性認知症の3つです。全体の85%をこの3つの認知症が占めています。
●アルツハイマー型認知症
全体の半数がアルツハイマー型認知症です。物忘れで気づくことが多く、今まで日常生活でできてたことが少しずつできなくなり、思い出せなかったり、時間や場所が徐々にわからなくっていく特徴があります。
原因:異常なたんぱく質が脳内にたまり、神経細胞が死滅していくことで脳が萎縮していきます。海馬とよばれる記憶をつかさどる器官から萎縮が始まり、全体に広がっていきます。
症状:新しく経験したことを覚えることが苦手ですぐ忘れてしまいます。朝食べたものや日付など家族の顔がわからなくなることもあります。料理をつくったり、お金の管理などもできなくなっていきます。
●レビー小体型認知症
次に認知症で多いのはレビー小体型認知症です。全体の20%がこちらの認知症です。主に65歳以上の高齢者に多くみられますが、30〜50歳代で発症する場合もあります。また、アルツハイマー型認知症は女性に多く、レビー小体型認知症は男性に多い傾向があります。
原因:脳の神経細胞の中のレビー小体という異常なたんぱく質の塊が見られます。これが大脳全体に広がることで認知症となります。
症状:実際にいないものが見える「幻視」や眠っている間にどなったり、奇声をあげるなどの異常行動が見られます。手足の震えや小刻みにしか歩けないなどパーキンソン症状がみられます。一日の中でも活発なときとぼーーっとしてるときなど変動が見られます。
●血管性認知症
全体の15%を占めるのはこちらの認知症です。脳梗塞や脳出血などの脳の病気によって発症する認知症です。
原因:脳の血管が詰まる「脳梗塞」や脳の血管やぶれる「脳出血」などの病気により名脳内にダメージを受けることで発症します。
症状:脳内にダメージを受ける部位や程度によって症状がことなります。できることとできないことがはっきりとしていて、記憶力や判断力は比較的残っています。手足に麻痺が起こることがあります。
今回は3大認知症について、ざっくりとまとめました。
認知症かな?と思ったら最初にすべきこと
認知症を疑ったら最初にすべきこと。それは病院を受診することです。その際の注意点や心構えなどをお伝えします。
理想は認知症専門医の受診
認知症の場合、一般的には、精神科 神経内科 心療内科 脳外科のいずれかで診てもらえます。迷った時は、普段診てもらっているかかりつけ医に相談するといいです。また、市役所や地域包括支援センターなど地域の公的機関に相談することで、病院を紹介してもらえるでしょう。理想は、認知症専門医を受診することです。ネットで検索すると見つかります。認知症を専門にしている先生なので、適切な処方や予防方法なども教えてくれるはずです。
どんな検査をするの?
一般的には、医師との問診で診断されます。記憶や認知機能を調べる検査や脳内の画像検査が行われることがあります。
☆認知機能検査
日時や日付、物の形 数分前の記憶などを調べる検査で、点数で判定されます。
☆画像検査
CTやMRI検査により脳内の萎縮や出血などを画像診断する検査です。
受診する際の心構え
認知症の方は、適切に医師に症状を伝えることが難しい場合があります。その為、普段一緒にいる家族の話が診断に役立ちます。適切な情報は、適切な診断につながり、適切な治療を受けることができます。
家族が整理すべきこと
・物忘れなどの症状はいつごろから出始めたか
・認知症の症状は日常生活に支障をきたすほどか
・過去の既往歴や服薬情報
認知症だと一番理解しているのは本人です。今までできていたことができなくなっていく、記憶が消えていく。そんな不安の中にいます。その気持ちに配慮することがとても大切です。
信頼できる医師と出会い、適切な治療を受けることが、認知症の症状の緩和や進行の抑制につながります。医師とコミュニケーションをとり、信頼関係を気づいていきましょう。
本記事のまとめ
・3大認知症はアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、血管性認知症
・認知症を疑ったら、専門医を受診し適切な治療を受けること